成田のお祭り
お祭りは元来、神仏への感謝や願い、または慰霊のために行うものでした。そのため、神社やお寺とは切っても切り離せないものです。そして、成田には新勝寺や宗吾霊廟など多くの人の信仰を集めるお寺があります。そのため、成田はお祭りが多い地区と言えます。ここでは、成田を代表するお祭りをご紹介します。
【成田山新勝寺のまつり】
成田と言えばお不動様と言われるような代表的な新勝寺ですから、季節ごとにお祭りがたくさんあります。4月に千葉県の登録無形文化財になっている「おどり花見」が新勝寺や周辺で行われます。これは、江戸時代の元禄の頃より伝わっているもので、悪疫退散や五穀豊穣を願って神仏に捧げる踊りです。古式ゆかしい弥勒踊りというおどりを太鼓や笛に合わせて町内の神社仏閣で捧げるのです。これが来ると、成田にも春本番が訪れます。
また、4月といえばお釈迦様の誕生を祝う「花まつり」も行われます。花まつりでは、成田高校のブラスバンドやダンスの演舞、さらには僧侶たちが連なるパレードが境内を練り歩きます。また、象に乗ったお釈迦様の誕生仏もパレードで披露されます。他にも境内で甘茶をかける灌仏会などは花まつりに因んだ催しが行われます。
7月には成田山祇園まつりが行われます。これは新勝寺に祀る不動明王の本地仏である大日如来を供養するお祭りです。神輿や10台を超える山車や屋台が3日間に渡って市内を練り歩き、約40万人もの見物客が訪れる一大行事です。
秋には不動明王のご加護を再現し、さらなる加護を願う成田山弦まつりがあり、冬にはお焚き上げが行われるなど成田山に因んだお祭りは四季折々の成田の風物詩になっています。
【宗吾霊廟のまつり】
9月上旬の土日には、天下に誇る義民・佐倉惣五郎を慰霊する「お待夜祭」が行われます。これは、惣五郎のお通夜にあたる日から2日間、堂内に籠って慰霊したことに因んでいます。この祭りでは、山車が引かれ霊廟周辺を練り歩くほか、打ち上げ花火も行われます。また、柔道や剣道の大会、伝統芸能の披露も行われます。露店も300店以上が境内を埋め尽くすほどの賑わいを見せ、近隣から大勢の人がやってきます。
【空の日フェスタ】
他にも神社仏閣と関係のないおまつりも賑わいます。空港の意義と役割を知ってもらうためここ数年「空の日」と銘打って、空港で様々なイベントが行われています。成田国際空港でも2015年は空港見学やジェットと綱引きなど子供も大人も楽しめる多彩な催しが行われました。普段見ることのできない場所に入れるため、空の日のイベントは非情に人気です。
他にも1万発の花火を打ち上げる「NARITA花火大会」など多くのおまつりが行われています。おまつりが行われるとき、町は普段とは違う表情を見せます。
成田に何度も行っているという方も今度はお祭りの時に訪れてみませんか。新たな町の魅力に気づくかも知れませんよ。