成田山新勝寺の魅力
成田市にあって最も有名なお寺であり、観光スポットは成田山新勝寺でしょう。創建は940年と1000年以上の歴史を持ち、今でも年間1000万人以上が参拝します。こうした人を引き付ける新勝寺の魅力をご紹介しましょう。
【不動明王信仰】
新勝寺は不動明王を祀った寺です。関東三大不動の一角として知られています。不動明王信仰は全国的に広まっていて、東京でも目黒不動などの五色不動が有名です。信仰する人々は現世利益を求め、生きている中に信仰によってご利益を受けようと願うものでした。その最も有名な例は、歌舞伎役者の初代・市川團十郎でしょう。成田付近で生まれた團十郎には子がなかなかできず、新勝寺に願掛けしたら男子を授かったことから新勝寺のご利益にあやかろうとする人が増えました。團十郎も熱心な信徒となり、以後屋号を「成田屋」と掲げるほどでした。こうしたご利益を求めて、今も多くの人が訪れています。
【多くの魅力的な建築物】
伝統のある新勝寺には、今に伝わる文化財が数多く残されています。参道から本堂に至る前の石段の途中で潜る仁王門は1830年に建てられた門で国の重要文化財に指定されています。また、境内にある三重塔や釈迦堂、額堂、光明堂も国の重要文化財に指定されており、寺の歴史を今に伝えておいるのです。
他の建物も成田市の重要文化財にしてされているものが多いので、仏教建築の様を間近に見ることができる場所でもあるのです。
【成田山公園】
境内に隣接する成田山公園も自然に溢れた場所で人気のスポットです。不動明王信仰は修験道との関係もあります。修験道は自然の中に身を置き修行することで世を救う力を得ようというものです。そのためか、成田山公園は鬱蒼した森や滝があり、修験道を疑似体験したような気になります。
また、他にも四季の花が植えられていて、散策するのにも素敵な場所です。
【参道のお店】
新勝寺の参道には多くのお店が並んでいます。観光客や参拝客が多く訪れる場所なのでこの参道に集まったのです。この参道のお店には、ウナギ料理の店が数十件あります。昔、諸国から参拝で訪れた人に精力をつけてもらって無事に参拝をしてほしいとの想いでウナギを出すようになったのが盛んになったきっかけと言われています。
参道を通るとウナギの蒲焼に匂いに釣られてしまうことも多そうですね。その折は、参拝のために食べようと言い訳して食べてしまいましょう。きっと、不動明王も笑って許してくれるはずです。
景色や周辺の環境、そして世の中の流れを時代とともに変わってしまいます。しかし。今を必死に生きる人々が集まり、願掛けをするのが成田山新勝寺ということは昔も今も変わりはありません。今の世の中にあっても、昔から続く建物に囲まれて、昔の人と同じ気持ちで現世利益を願って手を合わせられる。
こうした点が、新勝寺の真の魅力と言えるのではないでしょうか。
成田山新勝寺の情報
公式ホームページ:http://www.naritasan.or.jp/