成田出身の有名人
成田は非常に伝統のある都市なので、文芸や伝統芸能の道に進む方が多いようです。また、地元には伝統校であり、かつスポーツの強豪校でもある成田高校があるので、スポーツ関係に野球やサッカーのプロの道に進む人も多いです。ここでは、それぞれの道で活躍したありぃは活躍中の3人を紹介します。
【女流俳人 三橋鷹女】
三橋鷹女は戦後の俳句界をリードした女流俳人です。本名をたか子といい、中村汀女・星野立子、橋本多佳子と並んで4Tと呼ばれました。写生の句ではなく、口語表現や詩的な表現を使いながら女の情念を織り込んだ独特の激しい句風で注目されました。
代表的な句に、「鞦韆は漕ぐべし 愛は奪うべし」「白露や 死んでゆく日も 帯締めて」などがあります。
【若きエース候補 唐川侑己】
地元千葉のプロ野球球団・千葉ロッテマリーンズに所属する唐川侑己投手も成田高校の出身です。唐川投手は成田高校進学後、そのコントロールに驚いた監督に入部から2週間後の練習試合に登板を言い渡されました。その期待に応え、2イニングでアウト全てを三振で奪うという離れ業をやってのけます。唐川投手擁する成田高校は千葉県下でも注目され、第78回選抜、第79回選抜に出場し、「成田に唐川あり」と知らしめます。2007年のドラフト会議では、広島と競合の末、ドラフト1位で千葉ロッテに入団しました。
入団後も2011年に2桁勝利を挙げるなどチームに欠かせない戦力になっています。ただ、近年故障に悩まされていますが、地元は唐川投手がエースとして活躍してほしいのと期待をしています。
【浪曲師 国本武春】
国本武春という名前よりも「うなりやベベン」の名前は知っている人は多いはずです。国
本さんは、NHKEテレの番組「にほんごであそぼ」で「うなりやべベン」というキャラクターで子供たちに人気でした。
国本さんは、伝統の浪曲にギターメロディーや、ロック、ブルースを交えるなど革新を取り入れるなど浪曲の人気を高めようとした人でした。その業績は高く評価され、第13回花形演芸大賞や松尾芸能賞を受賞しています。2004年から07年には渋谷パルコで公演を行うなど多くの世代に浪曲の面白さを伝えていったのです。
『こころよではいっておいで しかしまたもどっておいでね やっぱりここがいいのだに こころよではいっておいで』これは八木重吉の詩にメロディーをつけたもので、子供たちもテレビの前で歌ったりしたものでした。
こうした活動を続けていた国本さんですが、2015年12月に脳出血により急死しました。55歳という若すぎる死でした。しかし、NHKでは「うなりやべベン」は国本さん以外には考えられないとして代役を立てず、いまも「うなりやべベン」として国本さんは映像ですが出演を続けて、子供たちに日本語のすばらしさと楽しさを伝え続けています。
成田市は他にもJリーガーや政治家など多彩な人材を生み出しています。また、出身でなくても成田高校で学んだ人として室伏広治や教員をしたこともある鈴木三重吉などゆかりの人物も多士済々です。郷土の歴史を調べると、きっと楽しいと思いますよ。